シャリを切る

悪を切る!みたいなすごいタイトルになってしまいましたね(汗)。

ご存知の方も多いと思いますが、シャリを切るというのは、炊き立てのご飯とシャリ酢を合わせて、寿司飯を作ることを指します。

熱々のご飯をシャリ切り飯台にあけ、そこに合わせたシャリ酢を回しかけ、大きなシャリ用しゃもじで混ぜ合わせます。

基本的に一回の炊飯で二升のお米を炊きますから、その重さたるや結構なものになります。

それに熱いうちでないと、ご飯とお酢がうまく混ざり合いませんから、これにはスピードと丁寧さも求められますから、ある種の力仕事でもあります。

今では北島くんや雄哉が主に担当していますが、それまでは五代目の仕事でした。

もちろんその前は四代目もやっていましたから、今でもたまにやってくれます。

写真にありますように、先日もシャリ切りをしてくれました。

やはり年季が違いますね。

その動きは見ていて惚れ惚れします。

どこが違うって、安定感というか体幹というか、腰の動きが違うのですね。

いまは忌々しいコロナのせいで、自宅で過ごすことが多い四代目ですが、これだけの経験を持った人が活躍できないのはもったいないこと。

今度はしっかり動画に撮って、皆さんにもお見せしますね!

新米です

シャリは寿司の命。

どんなに美味しい魚を使っても、土台となるシャリが美味しくなければ魚もまったく活きません。

茨城は古河の女将の実家で、今年も美味しいお米が穫れました。

八幡鮨専用の田んぼで、特別に育ててくれたコシヒカリです。

普通は用水路から田んぼに水を引いて栽培しますが、専用田んぼにはその田んぼ用に井戸を掘り、その綺麗な水でお米を育ててくれます。

栽培効率はあまり良くないのですが、無農薬栽培ですから安心してお召し上がりいただけます。

ご存知のように新米は水分が若干多いので、炊くときに水加減には注意を要します。

甘みがあってふっくら美味しい新米の握り寿司をお楽しみくださいね。

※写真の升は百年近く使い続けている一升マスで、角は丸くすり減ってしまっていますが、未だにきちんと計れるんです。

手塩にかけたお米

「舌に融くる  鮨あたゝかき  鮪かな」

これはリンボウ先生こと林望先生が、句集「しのびねしう」で詠まれた八幡鮨の句です。

舌に融くる…などというと、美味しいお寿司が頭に浮んできますね。

八幡鮨では、おいしい寿司に欠かせない魚は、もちろん毎日厳選して仕入れています。

そして、寿司を美味しくする上でもうひとつ大切なのは、シャリではないでしょうか。

八幡鮨のシャリは、以前にも書きましたが、女将の実家、茨城は古河で作っています。

利根川水域の肥沃な土地は、おいしいお米を育てるには最適です。

そこで有機農法、つまり化学肥料や虫除け薬などを使わず、専用に掘った綺麗な井戸水を使い丹精込めて栽培するわけですね。

ふつうの米栽培では、苗のうちに虫除け薬を撒き、月に一回は肥料をやるのだそう。

そうすると穂をつけたときに、粒が大きくなり収穫量は増えるということ。

反面、米粒の中に窒素成分が入るようになって、旨味は下がってしまうのだとか。

つまり、農薬量と旨味は反比例の関係にあるわけですね。

そのようなわけで、八幡鮨の有機米は特別に特別に育てられたものなのです。

八幡鮨のお米豆知識でした。

※写真の男性は、女将の兄上。

いつも素晴らしい仕事をしてくれています。