電車で読書

ふだんゆっくり本を読む機会があまりないので、たまには電車に乗りながら読書をしようと思い立ち、青春18切符を使いテツの旅にでました。

電車が好きといっても、横に走る電車はあまり好きでない五代目。

指定席のある「快速ビューやまなし」号で旅立ちます。

車内で本を読むときは、車両の真ん中の席を取るのが基本(編成の真ん中でなく車両の真ん中です。車端は揺れます)。

乗ってすぐに読書開始です。

ところで今回のルートは・・・ビューやまなしで甲府まで行き、そこから身延線で富士、富士から東海道線で熱海、熱海で乗り換えて東京・・・といった感じです。

乗り心地が良いので本がはかどります。

中央東線も身延線も景色がロハスなので眼が疲れたら窓外に転じ、眼と心の休息をはかります。

流れる緑を見ていると、まるで深呼吸をしているよう。

窓の開かない電車でも、清々しい気分が味わえます。

甲府では接続が良すぎて、おやつの信玄餅は買えません・・・

身延線には初めて乗りますが、乗車率はかなり高く、ほぼ満員です。

甲府の市街を出てすぐにあたりは長閑な風景になります。

面白いのは身延線の山梨県側では青々とした田圃や果樹畑が広がっているのに対し、静岡県に入ると山がちな土地に、茶畑がちらほら見えだすこと。

移ろう景色が楽しめるのは、汽車旅の醍醐味のひとつですね。

電車も本も順調に進みます。

右手に寄り添うように流れる富士川に別れをつげ、終点富士で東海道線に乗り換えます。

難工事の末に昭和9年に開通した丹那トンネルを抜けて熱海へ。

トンネルを通過しているとき、ふと以前読んだ吉村明氏の小説「高熱隧道」をおもいだしました。

小説の黒部同様、丹那トンネルも相当な苦労が要ったことでしょう。

すこしブルーになってしまったので、気分転換に熱海の駅前を散歩しました。  

そして遅いお昼に釜揚げしらすの定食をたべます。

お腹も満たされたところで、あとは一気に東京まで駆け上がります。

寄り道も含めて約8時間。

単行本1冊がじゅうぶん読めました。

ちなみに読んだ本は、山崎豊子さんの「運命の人」。最後の1巻を読みたくて、なかなか読めなかったのです。

読書も出来て、電車も乗れた。有意義な一日でした。

・・・しかし残念なこともひとつ。

中央、身延、東海道線と、富士山を一周する旅だったのに、ずっと曇り空でいちども霊峰を拝めませんでした・・・電車で読書電車で読書電車で読書

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