日本の年末の風物詩といえば第九ですね。
その第九の日本での初演は、いまから百年近くも前なのです。
第一次世界大戦のドイツ人捕虜たちによって、収容先の徳島の坂東俘虜収容所で行われました。
今回、そのときの再現演奏会にご招待していただいたので、相模大野まで聴きにいってきました。
指揮者は八幡鮨のお客様でもある中島良史先生。
メンバーは、戦争の捕虜の再現ですから当然男性のみです。
ソプラノには、男性でありながら女性ソプラノの音域をもつソプラニスタ、岡本知高さんが登場です。
面白いことに衣装は全員軍服(?)です。
演奏はとても素晴らしく、指揮されている中島先生もたいへん熱が入っているのが伺えます。
そして、圧巻はフィナーレの「喜びの歌」です。
合唱も力強く素晴らしいのですが、なかでも岡本知高さんのソプラノは驚くほどの声量で、まるでソロかとおもうほどでした。
「フロイデ!(Freude!)=歓喜」のところを「フライハイト!(Freiheit!)=自由」と歌うところなど、捕虜たちの自由への想いを感じることができます。
熱いものがこみあげてくる、そんなコンサートでした。
FREIHEIT!
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