上野〜金沢間の「能登」号がこの3月13日のJRのダイヤ改正でなくなってしまいました。
この車両は五代目が生まれる前から走っていたもので、国鉄の一時代を築いた特急型車両です。
まえにも書きましたが、五代目はローカル線にはあまり興味がなく、子どもの頃から特急列車が好きでした。
今回廃止されたのはまさにその頃から好きだった電車なのです。
「こだま型」と呼ばれる、流麗なボンネットをもつ名車中の名車です。
しかし、かつて全国を席巻した車両も、最近は急行やホームライナーに格下げされていたのです。
そんなわけでダイヤ改正まえになんとか時間をやり繰りして、愛すべきこだま型に乗車してきました。
この日は急行運用に就く前のホームライナーに乗車です(金沢まで行って帰ってくるのは時間的に無理なので)。
茨城の古河行きのホームライナーは、家路を急ぐサラリーマンでほぼ満席です。
でもなかにはカメラを提げた鉄オタっぽい人もちらほら。
まあ五代目も他人のことは言えませんが。
車齢は40年近いですから、乗り心地などは決して快適とはいえませんが、車内全体がどことなくノスタルジーを感じさせます。
むかしは特急列車といえば、お弁当とお茶、あるいは食堂車での食事がお約束のようなものでしたが、長距離運用の特急がほとんどない現在ではそんな愉しみも減りつつありますね。
旧いものが淘汰されていくのは当然のことですが、新しいものの中にもそういった愉しみを付加していくことは大切ではないでしょうか。
旅のたのしみの幅を広げて、それらを旅客に提供し、選択肢を広げることも今後のJRさんのひとつの方向性ではないでしょうか。
今回は去り行く列車に揺られながらそんなことを感じました。
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