江戸前あなご

長モノの魚は夏に旬を迎えるものがおおいですね。鱧やあなご、それに鰻など。うなぎは本来の旬は冬なのかもしれませんが、スタミナ補給のイメージとしてはやはり夏ですからね。寿司屋の長モノの代表はもちろんあなごです。

八幡鮨では夏場には江戸前のものをよく使います。江戸前のそれは頭が小さく全体に小振りですが、体はころっと太っていて脂も乗っています。明らかによその産地のものと形がちがいます。常磐のものは体表がすこし黒っぽいですし、対馬のものは大きな頭と灰色の体表をもっています。季節や場所によって脂の乗り方も変わりますが、この時期は江戸前がおすすめです。ボリューム感こそ若干欠けますが味は抜群ですから。

ここであなごの仕込みの一端をご紹介しますね。

・・・一本一本丁寧に背開きにしたあなごのぬめりを取ってから、大鍋にたっぷりの煮汁で煮ます。煮上げたあなごは、煮汁が冷めるまで鍋の中でじっくり煮含ませます。鍋に手を入れられるくらいに冷めたら、あなごを盆ざるに井桁に重ねて汁気を切ります(最近の若者は井桁と言っても理解してくれません。シャープと言うようです)。

そして、形を整えてバットへ移します。そして冷蔵庫へ・・・

 

イメージできましたか?

こうして手間暇かけて出来上がった旬のあなご。ぜひご賞味ください。

脂の乗り具合にもよりますが、、フランスのサリース・ドゥ・ベアルンか南極のお塩でお出しします。もちろん秘伝のツメでも召し上がれます。

※ 写真は盆ざるに井桁に並べたあなご。

もう一枚の写真は、よく仕入れる対馬産の穴子との大きさの比較(小さいほうが江戸前)。

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