今まで何回か書かせていただいたベトナム旅行記ですが、今回のベトナム旅行ほど充実したものはありませんでした。
ハノイでは本名先生はじめ、友楽さんや多くの方々にお世話になりました。
おかげさまで普通の旅行ではできない、素晴らしい体験をたくさんすることができました。
多くのベトナムの思い出のなかでもデニスさんとした寿司の実演は最高の思い出です。
五代目たちが泊まったソフィテル・レジェンド・メトロポールの厨房で、グランシェフのデニスさんと彼のチーム十数人に寿司の講習(と言うと、おこがましいのですが)をする機会を戴いたのです。
その前日、外出から戻ると、ベッドの上に大きな封筒が置いてありました。
開けてみると、中にはカードが入っていて”…we do hope that you will enjoy the hat and the apron…”と書いてあります。
???
封筒の更に奥に手を入れると、なんと帽子とエプロンが入っているではありませんか。そして明日の午後3時に寿司のデモンストレーションを・・・と書いてある。
こんなに茶目っ気たっぷりなことをされると俄然やる気がでてきますよね。
当日、帽子とエプロンを身につけてロビーで待っていると、デニスさん自らお出迎えです。
そのままホテルの厨房で四代目と2人、にわか先生になって講習会の始まりはじまり。
皆さんノートとペンを手に私たちの言うことすることをメモしているようです。
講習は先ずシャリの混ぜ方からスタートして、いよいよ握り寿司のレクチャーに移っていきます。
ネタはマグロにスズキ、キングサーモン、それにイクラや玉子焼きなど、一通り用意してくれていました。
四代目と五代目の握る手の動きを、じっと観察する生徒さんたちは真剣そのものです。
観察しながら頭の中でイメージもしていたのでしょう。
みんなにもやってもらうと、すぐにきれいな形のにぎり寿司を作ってしまうではないですか。
ジャンルは違えども、さすがにプロの料理人たちです。
四代目は本手返しという昔の握り方をやっていたのですが、それすらも彼らはやってのけます。
デニスさんという一流のシェフと働く人たちはやはり一流。
そんな彼らの前でレクチャーできるなんてすし屋として最高の幸せでした。
30分ほどの予定ではじめた講習会ですが、気付いてみれば2時間にもなっています。
また機会があればもっともっといろんなことを伝えてみたいですね。
このあとデニスさんからお礼にと、バーでのショコラブッフェに招待していただいて、そこで彼と料理談義をすることができました。
これもまた、素晴らしい経験になりました。
部屋に戻ると、またベッドの上に置いてあります。
こんどは封筒ではなく、デニスさん特製のマカロンでした。
この日はベトナム滞在最終日。
彼からの贈り物は、楽しかった思い出と共に日本に持って帰ってきました。
ベトナム。
いつかまた行ってみたい国です。
あらためまして、お世話になった皆様方に感謝いたします。
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