冬に旬を迎えるうなぎは今が食べ頃。
夏の暑い盛りに、鯉の洗いと食べるうなぎもいいけれど、この時期うなぎ本来の味をじっくり味わうのもいいものです。
きょうはお客様に東長崎にある人気のうなぎ屋、その名も「鰻家」さんに連れていっていただきました。
かの本田宗一郎さんも愛されたという名店中の名店です。
うなぎは注文してから小一時間かかるので、この日は予め、白焼きと肝焼きを注文しておいていただきました。
肝は一緒に行ってくださったお客様用の特別の肝焼きで、7〜8匹分の肝を使っています。
甘みとほろ苦さが絶妙にマッチした肝焼きで、一緒に行った四代目は日本酒で美味しそうにやっていました。
そして白焼き。
大きくてふわふわとろとろの白焼きうなぎを、たっぷりのおろし山葵と醤油でいただきます。
箸で持つと崩れてしまうほど柔らかいうなぎは、サイズ4Pという大きなもの。
これをじっくり蒸して焼くのは、熟練の技がいるのだそう。
特に焼くときに裏返すのはとても難しく、慎重にやらないとうなぎが自分の重さで切れて焼台に落ちてしまうのだそうです。
さてさて、お待ちかねのうな重の登場です。
お重の蓋をあけると、そこには一面うなぎ。
そのままでは乗り切らないので、尻尾は折り曲げられています。
粉山椒を適量振りかけて、いざいただきます!
うな重のうなぎも白焼き同様、ふわふわとろとろ。
タレはさっぱり薄す目で、うなぎの味を最大限に引き出しているように感じます。
五代目はうなぎ喰いなので、たいていの場合ごはんが余ってしまうのですが、今回の「特上」はうなぎが大きいのでごはんとの兼ね合いもぴったりでした。
食後にご主人の遠藤さんとお話をさせていただくことができました。
昭和11年生まれのご主人は、16のときからこの道に入ってから60年の大ベテラン。
昭和9年生まれの四代目が18から握り始めて、今年で60年だから、どちらも同級生ということになります。
ひとつの道で60年という歳月をやりぬくのは並大抵のことではありません。
ご主人も四代目も本物の職人です。
本日は素晴らしいうなぎをごちそうさまでした。
そして、連れていってくださったお客様に感謝いたします。
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