謹訳 源氏物語全十巻をご出版されたリンボウ先生こと林望先生。
そのリンボウ先生が手掛けられたオペラ源氏物語MABOROSIが甲斐国 甲府で上演されました。
かくも珍しい、オペラと源氏物語 幻 の融合とあらば観ないわけにはいきません。
休みを利用して、日帰り甲州観劇の旅に行ってまいりました。
山梨といえば、以前八幡鮨でアルバイトしていた三浦実夏ちゃんが山梨放送でアナウンサーをしていますから、観劇の前に昼食を摂りながら旧交を温めましょう。
局内で後輩アナも育ってきて、中堅になりつつある実夏ちゃん。
キャリアをしっかりと積み重ねているようです。
東京ではみられないものの、これからも活躍を続けていってほしいですね。
会食のあとはいよいよオペラ鑑賞です。
山梨放送から程近い会場のコラニー文化ホールは、広いホールながら超満員。
このオペラの人気の高さが伺えます。
会場の照明が落ちると、優美なプレリュードをイントロダクションに、そして舞台では源氏物語合唱団による読経風の歌と紫上の美しいソプラノから幕が開きます。
死の床にある紫上を演じるのは小林沙羅さん。
バリトン光源氏の岩本さんやソプラノ三の宮の伯田桂子たちが織りなす愛と悔いと悲しみに彩られた新作和製オペラは、音楽の素晴らしさや演出と相まって、聴衆を平安の世界に誘います。
特に第二幕の源氏と紫上が歌い交わすところでは、自然と涙が滲んできてしまうほど源氏の紫上への愛の深さが見事に表されています。
出家の決意を固めた源氏のシーンでエンディングを迎えると、会場からはブラーヴォと拍手の嵐。
五代目も暫し放心してしまいました。
終演後の舞台にはオールキャストのほかに、指揮者、作曲、演出、そしてリンボウ先生も並ばれます。
それはそれは素晴らしい、心に残る最高のオペラ鑑賞になりました。
このような素敵な機会を与えてくださったリンボウ先生に感謝します。
ありがとうございました。
さて、夕闇迫る甲斐駒ケ岳をあとに、あずさ号で帰路につきましょう。
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