熟成ます寿司

先日、熟成について書きましたが、あれはもともとは八幡鮨の鱒の握りについて書くつもりだったのです。

書いているうちに熟成のことになってしまいまして・・・

みなさんご存知のように、八幡鮨では昔ながらの締めものを多くお出ししています。

人気の小肌やいわし、鯵、鯖などなど。

特にこの時期は脂の乗ったいわしと鯵が、締めものでは断然オススメです。

それらと同時に鱒も美味しい時期を迎えています。

五代目は富山の名物、鱒寿しが好物でして、あの美味しさを江戸前のにぎり寿司で表現できないものかと試行錯誤していました。

そして、その答えは熟成にあったわけです。

先日も書きましたが、小肌も鯖も、鮮度の良いものを酢締めにして、それを何日も寝かせてからお出ししているわけですが、その用法を鱒に使えば、あの美味しい鱒寿しを再現できると思い至った次第。

あとは締めるときのサクの大きさや、塩加減、酢加減、寝かせる時間を決めるだけです。

いまお出ししている鱒は、腹で最低一週間、背で10日ほど寝かせてからネタケースに並べます。

酢や塩で生の魚を締めるという古来からのやり方は本当にすごいもので、時間をおけばおくほど旨味を引き出してくれるのです。

日本の技が生きた本ますの握りを、みなさんどうぞお召し上がり下さいね。

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