こはだの酢締めや、穴子の煮方、薄焼き玉子の火加減などなど。
寿司屋の仕事は何かと手間暇と気を使います。
干瓢を煮るのも、そんな仕事のひとつで、 これまでもこのブログやフェイスブックでたびたび取り上げてますが、今回も干瓢のはなしをひとつ。
江戸前寿司の巻物の代表格といえば干瓢巻。
通称「のりまき」。
「かんぴょう巻き」でももちろん正しいのですが、のりまきと言ってもらうと、ちょっと粋な感じがしますね。
ちなみに関西で海苔巻きといえば、太巻きのことを指すそうで、聞くところによると、関西では干瓢はあくまでも脇役であって、江戸前ののりまきのように干瓢単体で巻くことはないそうですね。
握りの最後に山葵を効かしたのりまきを締めにするのはなかなかに良いもので、熱い日本茶といただけば満足することこの間違いなしです。
ところで、材料の干瓢ですが、八幡鮨では栃木産の最高級のものを使用しています。
もちろん干した干瓢ですが、一本一本が幅広く柔らかで、種も少なく、適度に水分も含んでいます。
そんな干瓢ですから作るのもあまり世話が要りません。
茹で時間も煮含める時間もけっこう早いもので、半日もあれば完成してしまいます。
あとは冷蔵庫で数日寝かせ、味を馴染ませてからつかいます
ですから、先使いの干瓢がなくなってから次を作るのでは遅いのですね。
穴子の煮ツメもそうですが、なくなる前に、なおかつ作りすぎないようにうまくまわしていきます。
すこし長くなってしまいましたが、干瓢のお話を楽しんでいただけましたか?
読んでくださりありがとうございます。
コメントを残す