鎌倉山に叔母さん(四代目の上のお姉さん)の家があり、子供の頃「鎌倉のおばちゃん家」と呼んでいて、そのお宅に遊びに行くのが楽しみでした。
そのおばちゃん家に行く楽しみの一つが、乗り物でした。
新宿から片瀬江ノ島までロマンスカーに乗るのが何よりの喜びでしたから。
ただ、当時小田急本線には新型のNSE(ニュースーパーエクスプレス)が充当されていたのに、江ノ島線は古いSE車(スーパーエクスプレス)しかなく、SE車には前面展望が付いていないのでガッカリしたものです。
話は逸れますが、何年かあとに江ノ島線にもNSEが投入されたとき、酔っ払った四代目が運転室のシャッターを「なんだこりぁあ??」といって開けてしまい、上から運転士さんに怒られたのを見て、子供心に恥ずかしかったのを覚えています。
話は戻りまして、楽しみの乗り物。
鎌倉のおばちゃん家の最寄駅は、江ノ島モノレールのとある駅です。
そこで降りて、鎌倉山を中腹辺りまで歩いてのぼったところに家があります。
モノレールといえば、浜松町〜羽田空港の東京モノレールが有名で、あれはその名の通り一本のレールの上に車両が跨って走りますね。
一方湘南モノレールは吊り下げ式といって、上のレールにぶる下がって走る方式なんです。
ですから窓から下を見ると、はるか下に地面が見えます。
乗客の目線で見ると、まるで空を飛んでいるようなのです。
当時は飛行機なんて気軽に乗れる時代ではないですから、五代目にとってはこれが嬉しくて仕方なかったのですね。
最近のニュースで、当時から走り続けているタイプのモノレールが、ついに引退すると聞きました。
新型車両に置き換わるということであって、モノレール自体がなくなるわけではないのですが、子供の頃の思い出の車両が消えてしまうと聞き、寂しさを感じたものです。
五代目は根っからの鉄道好きというわけではありませんが、赤ん坊のときから祖父(三代目)が毎日のように都電を見に連れてきてくれていた影響からか、いまだに汽車旅をするのが好きです。
いつか日曜日にでも、子供の頃を思い出して新型成った湘南モノレールに乗りに行こうかしら。
※写真はメディアからの引用です。
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