築地には夏の魚が並ぶ様になりました。
暖かくなり春の心地よい日が続いていると思えば、もう季節は夏に向かい魚の旬も移っていきます。
夏の魚と言えばアユやアジ、コチなど様々ありますが、夏の江戸前のひとつ、キスもあります。
天ぷらのネタとしてよくキスは使われますが、握りにしても美味しい魚です。
八幡鮨では締めて味付けを煎り酒にし召し上がっていただきます。
煎り酒はお酒に梅干を入れ煮詰めたもので、江戸時代にお醤油の代わりとして使っていました。
その煎り酒で味付けしたキスは夏らしくさっぱりとした味わいになります。
仕込みではなかなか難しいものです。
まずは背開きで開きますがもちろん三枚おろしとは異なるので、身を崩さないように上手く包丁を使います。
他の魚をおろしていても、開き方が違うだけで思う様に開けず、試行錯誤を重ねました。
光物同様に締めるのも身に合わせて塩をします。
淡白な魚なので塩の量を加減し、身の大きさに合った時間で締め、最後に甘酢に漬けます。
こうして締めたキスが出来上がります。
一本ずつ丁寧に仕上げたキス、夏におすすめの魚です。
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