タラコのお母さんは鱈、イクラのお母さんといえば鮭、さて数の子のお母さんは?
これはなかなか結びつかない方もいらっしゃるのではないでしょうか。
すぐに鰊(にしん)!と答えられる方は通人でいらっしゃいますね。
東京では、お正月のおせちで数の子を食べますが、鰊はあまり食す機会はありませんからね。
以前に読んだ、司馬遼太郎の「菜の花の沖」という小説で、「ほしか」という呼び名で鰊が登場したと覚えています。
当時は鰊は豊漁で、畑の肥料に使われていたのだとか。
あまり獲れなくなって久しい現代では考えられないようなもったいない話ですね。
今年は鮮度のよい鰊が北海道から届きました。
それも脂がばっちり乗った最上級品。
生で食すにはしつこすぎるほどの乗りかたです。
ですから八幡鮨名物の酢締めでいきましょう。
しかし皆様のお口に入るのは、締めたのち一週間ほど庫内で寝かせてから。
その間に熟成が進むと同時に、脂の中までお酢が回るのでしつこくなく召し上がれるのです。
ぜひ美味しい鰊をお楽しみくださいね!
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