いつだったか神戸の異人館に行った時、本場オーストリアから取り寄せたというザッハトルテを経験しました。
日本で食べるザッハトルテ風とは違う独特の味わいではありましたが、如何せんカットがとても小さく(もともとの直径もかなり小さいもの)、味わいと言いつつも、実際には味わう前になくなっていました。
確かにそれはデメルのものとは違ったので、おそらくホテル・ザッハーのそれだったのかもしれませんが、なにぶん小さすぎて消化不良でした。
過日わざわざウィーンのホテル・ザッハーからお取り寄せされた正真正銘の本物のザッハトルテを頂戴しました。
それはそれは大きい、直径も優に20センチはある立派なザッハトルテでした。
ホテル・ザッハーの刻印のある、端正な木箱におさめられたたケーキ。
早速にカットしていただきます。
大きいケーキですから、一切れも大きくワクワクします。
日本のしっとりしたケーキとは明らかに違う、すこしかわいた感じのケーキ。
スポンジの間にはあんずのジャムがサンドされていて、甘さの中にほんのりとした酸味がしてとてもいいですね。
コーティングのチョコレートは砂糖の舌触りが残っていて、新鮮な感覚です。
濃いめにしたコーヒーと相性が非常によく、優雅にいただくつもりが、瞬く間に消えてしまいました。
本物のザッハトルテ。心に刻まれる美味しさでした。
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