
ここ数年ずっと不漁続きの烏賊さん。
八幡鮨名物の四代目特製しおからを作るのにも烏賊の仕入れで苦労します。
きょうはそんな貴重な烏賊を使っていかそうめんを作りました。
しかし真烏賊(するめいか)ではなく槍烏賊を使いました。
以前函館に行ったときに、ある人から紹介してもらった富茂登(ふもと)さんという料亭におじゃましました。
料理は美味しいと同時に美しく、どれも食べるのがもったいないほどです。
そのなかでも特に印象に残ったのがいか素麺なんです。
ふつういか素麺というと細く切った烏賊をシンプルに生姜醤油で食べますが、富茂登さんはさすが料亭です。
本当に美しい、芸術のようないか素麺を出してくださいました。
その美しさと味が忘れられず、五代目も作ってみました。
細切りの烏賊を中心に、細かく刻んだおくら、なめこ、そして大根おろしに生姜。
それを麺つゆと酢醤油を絡めていただきます。
富茂登さんほどではないにせよ、烏賊の甘みと爽やかさが味わえる一品に仕上がりました。
暑さの残る今の季節にぴったりの料理です。


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