長い長いコロナ禍が明けて、ようやく移動が普通にできるようになり、この夏に実に5年ぶりにベトナムにいってきました。
そんなですからハノイ・ノイバイ空港に降り立った瞬間、えも言われぬ気持ちになります。
早速今日の宿に向かいます。
市内の手前を流れるホン川(紅河)を日越友好の橋を車で越えてハノイ(河内)市内に入ります。
オートバイが溢れ変わらずに活気のあるハノイですが、車の数も以前よりすごく増えた気がします。
関税の高いベトナムで自動車が増えるということは、それだけ豊かになっていることの表れでしょう。
今日の宿は日本人街にあるREIWA INN。
こちらは八幡鮨のお客様でもある五代目の知り合いのベトナム人が経営する宿なのです。
サービスアパートメントでもあるので、ベトナム駐在の日本人も多く利用していました。
荷解きを済まして先ず向かうはベトナム国立交響楽団(VNSO)の本名徹次先生お気に入りのイタリアンレストラン「VINCI」さん。
今晩は先生とお食事をさせて頂くという夢のような時間です。
本名先生とお会いするのは昨年秋の人見記念講堂でのオペラ「アニオー姫」以来。
美味しいイタリアンを楽しみつつ、音楽の話やベトナムの話で盛り上がります。
二次会は場所を移して「匠TAKUMI」というお寿司屋さんへ。
ここもマエストロが贔屓にされているお店で、ベトナム人のBinhさんがやっていて、日本人にもベトナム人にも大人気だからいつも満席なんです。
美味しいお寿司をごちそうさまでした。
2日目は10数年来のベトナムの親友Thuさんと過ごします。
朝にホテルまで迎えにきてくれ、そこから彼の車で一路ハロン湾を目指しましょう。
だいぶ前に連れて行ってもらった時は下みちだけしかなく5時間以上かかった覚えがありますが、今は高規格の高速道路がハロンやハイフォンまで続いていて、それに乗ってしまえば2時間程で着いてしまうという夢のような行程です。
ご承知のようにハイフォンはハノイの海の玄関口ですから、高速道路で結ばれたと言うことは物流がよりスムーズになり、ハイフォンの国際港としての地位もさらに高まることでしょう。
ハロン湾ではThuさんの妹夫婦と奥さん(Phuong)の姉夫婦が待っていてくれ、大所帯のハロン湾クルーズが始まります。
天気も上々のベトナム屈指の景勝地を船はゆっくりと進んでくれます。
お昼時になると寿司職人のThuさんと、同じく寿司職人で義弟のKienさん(寿司処ゆたかのご主人)が船の中で海鮮鍋を作ってくれます。
脂の乗ったハタや子イカ、それに超たっぷりの野菜を Thuさん特製の出汁に入れて煮込んで行きますね。
この鍋が美味いのなんの!
ベトナム料理は基本的に野菜をとても多く使うのですが、この鍋にも野菜がたっぷり!
白菜やサニーレタス、サツマイモやキノコ類などなどに加え、魚介は先ほどのハタ、イカのほかエビや貝、それにさつま揚げにお豆腐。
味付けは魚介の出汁ベースに少しの酸味と辛味で、これがあとを引くんですね。
食後はたくさん持ち込んでくれた南国のフルーツ。
五代目が特に好きなのがドラゴンフルーツとジャックフルーツ。
ジャックフルーツはThuさんの郷里の友達にわざわざ届けてもらったという貴重なものです。
ジャックフルーツを日本ではなんと言うのか知りませんが、味と食感はドリアンと歯応えのある濃厚なマンゴープリンを掛け合わせた味と言ったらいいでしょうか。
食べ物のことになるとついつい書く手が止まらなくなってしまいすみません。
下船後は車でハロンの市内を巡ってから、ハノイに向けてGo home。
夜は先ほどのメンバーがThuさんのお店「楽寿司(SUSHI HOUSE TAY HO)」に集合してディナーの始まりです。
まだ空腹とはいえませんが、お寿司だと行けてしまうからすごいですね。
付き出しに始まり、お刺身の盛り合わせ、フォアグラの茶碗蒸し(これは人気メニューだそう)、蝦夷鮑の煮貝、牛タンの芯の部分の西京焼き、そして奥さんPhuongさん手作りの揚げ春巻き!
Phoungさんは相当な料理上手で、以前にいただいたフォーは今までの人生で最高のものでした(ちなみに人生2番目のフォーはVNSOの皆さんとコンサート本番前にいただいた屋台のそれ。この時は本名先生はじめ、この日の指揮者のレ・フィフィさんや演奏者さんたち全員が、男性はタキシード、女性はドレスで屋台に繰り出すんですよ!そしてベトナム屋台特有の低い椅子に座って熱々のフォーを食べるんです!忘れられないベトナムでの最高の思い出のひとつです)。
そして締めはトゥーさん自ら握ってくれるお寿司です。
これが相変わらず美味しい!
こうして大満足のうちにベトナム滞在前半の夜が更けていきました。
本名先生、Binhさん、Thuさんたちありがとうございました。
続きはまた今度。
※写真の簡単な説明をしますのでもう少しお付き合いくださいね。
⚪︎楽寿司さんの店内は、ベトナムのちょっとした和食の「日本風」とは一線を画した完璧な「日本」。
⚪︎突き出しは銀杏、あん肝、北寄貝の酢味噌和え
⚪︎お刺身は本鮪の大トロ、ひらめ、かんぱち。ベトナム人が好きな刺身の魚たち
⚪︎これは絶品!フォアグラの茶碗蒸し!贅沢すぎるぅ
⚪︎これも十分に贅沢だ。蝦夷鮑の煮貝。大きくカットしてある
⚪︎料理上手の奥さんの手料理、揚げ春巻き。野菜は全て自家菜園で採れたもの
⚪︎ふんわりと柔らかいトゥーさんの握り。炙りトロには柚子と塩。五代目もよく使う味付けに親近感を覚えます