この季節になると、子供の頃に焼き芋屋さんが車でまわってきたことをよく思い出します。
軽トラックの荷台を改造して、煙突付きの石焼き機?をつけていて、「や〜きぃも〜、い〜しやぁきいも〜♪」とエンドレステープから流れる、少し哀愁を帯びた調子のセリフが町内に響き渡ったものです。
ごくたまにしか買ってもらえませんでしたが、買ってもらえる時は急いで玄関を飛び出して「焼き芋屋さん、買いまあす!」と車に走り寄りました。
おじさんが天秤計りにお芋を乗せながら、「おまけだよ」と言って多めにくれるお芋が嬉しくてね。
急いで家に戻り紙袋から取り出した熱々のお芋を、ふうふう言いながら少しずつ食べた記憶があります。
美味しかったなあ。
お芋といえば、お店のすぐ近所に大学芋を売るお店がありました。
グランド坂を安部球場の方へちょっとくだった辺りにあったお店で、確か黄さんという方がやられていた「はなや」とかいうお店だったと思います。
間口の狭い薄暗いお店の中には大きな壺があって、その中でお芋を焼いていたのか、あるいは大学芋をこしらえていたのか。
これも滅多に買ってもらえなかったのですが、たまに食べると美味しいのなんの!
子供の頃の五代目にとって、甘い蜜に覆われた揚げたさつまいもは幸せの極みでした。
以前どこかのファミレスか何かでカレッジポテトなるものがあり、それが所謂大学芋だったのですが、そのネーミングに感心したのと同時に、よくもまあこんな直訳の名前をつけたものだと気恥ずかしくもありましたっけ。
今は大学芋を売ってるお店なんてあるのかなあ。
八幡鮨のデザート担当のゆうやに今度作ってもらおう!