映画「ラストゲーム—最後の早慶戦」を観てきました。
大東亜戦争での学徒出陣を前に行われた、最後の早慶戦が題材です。
出征していく部員へのはなむけに早慶戦を、と奔走する早稲田野球部顧問の飛田穂洲や、慶應の小泉信三塾長、そして野球部員たちを見事に描き出しています。
出陣間際、紆余曲折を経て開催に漕ぎつけた早慶戦。クライマックスでは、観る者すべての涙を誘います。
じつは先月には四代目も観たこの映画。四代目も感動することしきりだったのですね。というのも、この映画の舞台が、ほとんど全て、子供のころの記憶のままなのだそうです。
戸塚球場(後の安部球場—現早稲田大学図書館)とその周りの風景、野球部合宿所(後の野球部安部寮—現留学生寮)の寮内や、寮母のおばちゃんの顔まで!まるでその当時にタイムスリップして撮影したかのようなんだそうです。
そもそもうちは、二代目のときから野球部とは深いつながりがあったのですね。代々、野球部の部員たちを可愛がってきたそうです。
しかし、石井藤吉郎監督のときに、監督が「八幡鮨は多くの先輩たちが通う店だから、部員は行ってはならない!」というお達しを出し、連綿と続いた関係も以降、途切れてしまうのですが。
グラウンドも郊外に移り、野球部も早稲田の街から消えて久しいのですが、寂しいことです。
話は四代目の追想に戻ります。
四代目が中学生の頃のある日、野球部OBの谷口五郎さん(戦後すぐの読売ジャイアンツのコーチ)が、安部寮に遊びに連れて行ってくれました。そして部屋にいらした飛田穂洲さんに、書を書いてもらったそうです。
その書には、飛田穂洲さんが慕った、安部磯雄さんのことば「知識は学問から。人格はスポーツから」と書いてありました。残念ながらこの書はどこかへ紛失してしまったようなのですが、今回は、飛田さんに戴いた、別の書を載せてみます。
もう一枚のサインは、早稲田野球部の一期生(もちろん明治時代です)、弓舘(ゆだて)さんのものです。
話がだんだん逸れてしまいました。すみません・・・
野球好きの方、あるいは早稲田、慶應のOB、現役のみなさん、もちろんそうでない方々にも、「ラストゲーム—最後の早慶戦」はオススメです。
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