ひとりの時間

ひとりの時間

五代目の場合、日常生活のなかでひとりになる時間てほとんどないような気がします。

仕事が終わってから寝るまでだとか、お昼休みに本を読むわずかな時間とか、そんな程度でしょうか。

先日吉祥寺に行く用があり、そのときに少しだけ時間ができたので何十年ぶりかで井の頭公園に行ってみました。

平日の昼下がりでしたので人もまばらで、流れている時間もどことなくゆったりしているように感じます。

公園の中の池の周りを歩いていたら急にボートに乗りたくなり、手漕ぎボートを1艘借りてひとりボート遊覧に繰り出しました。

ボートで移動するには小さい池ですから、端から端までものの3分で到達してしまうのですが、ボート競技ではありませんのでゆっくり流してみます。

岸辺には鵜(?)が佇んでいたり、鴨が悠然と泳いでいたり。

そんな光景を眺めていたら日常の忙しなさを忘れてしまいます。

ボートを返却して公園を出ると近くにいい感じの喫茶店がありました。

もう少しだけ時間があるので寄ってみます。

立吉さんという名のお店で、店内はシックで落ち着く感じです。

ご店主に聞けば昭和50年代からやっていて、お父様から引き継がれたとのこと。

暑い日でしたが、こういうお店ではアイスコーヒーではなくホットを飲みたいところですね。

酸味の少ないマンデリンをお願いしました。

丁寧に淹れられたコーヒーが、美しい大倉陶園の器で出てきました。

白磁にゴールドバンドの施された大倉陶園は本当に美しい。

コーヒーをいただく前に魅入ってしまいます。

コーヒーもすこぶる付きの美味しさで、人生の中でも5本の指に入るほど美味しく味わいのあるものでした。

美味しいコーヒーをいただくと気持ちが和らぎますね。

この日はボートを漕いで、最高のコーヒーをいただいて、平日ながら心休まる時間が持てました。

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