夏の魚が美味しい!
多くのお客様が、魚といえば冬でしょ!と思ってらっしゃるようですが、いやいや夏の魚も本当に美味しいんです。
皆さんが大好きな八幡鮨のシグニチャーの瑞雲、雲丹の手毬すしのエゾバフンウニも一番美味しいとされているのは夏ですし、光り物の代表格の鯵だって夏なんですよ。

旬の魚って、そうでない時期とどう違うの?って思われますよね。
それはまずは旨味が違いますね。
そしてたとえば鯵なんかは、脂の乗りに加えて身の厚さがかなり厚くなるんです。
ですから握るときはシャリを少し小さめにしないと、口に入りきらないほどになってしまいます。

あとは穴子も今が旬ですね。
しかし熊本地方の地震の影響か、九州地方での漁獲量が極端に減っているようです。
豊洲の穴子専門店のマル雅さんになんとか良いものを融通してもらってますが、早く安定して欲しいと思います。
貝はちょっと少ない季節なのですが、この時期に美味しいのが鮑。
鮑は生で握っても、シャリとの相性はあまりよろしくありませんから、これは煮貝にして握ります。
とろ火で5時間ほど白煮にした鮑はものすごく柔らかくなります。
肝は擦り潰して卵黄と味噌を和えてソースにして、それを少量乗せてお出しします。
そうそう、白身の魚も旬を迎えたものがたくさんあります。
ブリに似た魚でヒラマサやカンパチなどは今ですから、こちらは西京味噌に漬け込んで西京焼きでお出ししています。
握りではコチがいいですねえ。
コチは締めたてのものを薄く削いで握るのが定番ですが、八幡鮨では何日か寝かせて旨味を引き出してから、それを厚めに切って握っています。
味付けはフランスはバスク地方の塩、サリス・ド・ベアルンと沖縄のシークワーサーです。
淡白なコチがこれらの調味料によって、グッと引き立つんです。
もうひとつ忘れていけないのが鱚ですね。
KISSではなくてKISUのキス。
軽く酢締めにしたそれの味もやはり淡白ですから、醤油でいただくと味が消されてしまいます。
ですので、醤油ではなく煎り酒(梅干を日本酒で煮詰めた調味料)をサッと刷って召し上がっていただきます。
この鱚、酢で締めることから光り物と認識されることもありますが、これは歴とした白身でございます。
というのも、鱚というと今では主に天ぷら屋さんでしかお目にかかることがないと思いますが、明治38年生まれの祖母から聞いたところによると、戦前戦後ぐらいまでは江戸前ずしの夏の白身の定番だったのだそう。
他にも色々ありますが、ここで書ききらないのでこの辺で。
まだまだ夏は続きますので、もう暫く夏の海の味覚をお楽しみくださいね!


